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Centraとは、多種類の暗号資産(仮想通貨)で利用できるデビットカードです。MasterCard加盟店ならどこでも使えるのが特徴で、2017年7月にICOを行い、33億円の投資を集めました。
トークンはイーサリアムベースで開発された、ERC20トークンです。
まずは市場に登場してからの流れを見ていきましょう。これは、CTR/USDの2017年9月26日~2018年1月14日までのチャートです。
ICOが終了し、市場で取引され始めてからしばらくは下り調子でしたが、Vergeを皮切りに起こった草コインブームによって12月後半に一気に高騰しました。
次に、これは2018年1月に入ってからのチャートです。
1月4日に、VISA系のデビットカードが使用不可能になったことのあおりを受けてか、直接関係無いCentraまで価格が下がりました。
暗号資産(仮想通貨)デビットカードの分野には、TenX、バンドルカード、TokenCardといった競合が沢山います。特に同じくイーサリアムベースのTenXは同じ知名度が高く、ユーザー数や市場規模もCentraよりかなり大きいです。
そういった競合をさしおいて、暗号資産(仮想通貨)デビットカードのメジャーになるのは少し難しいかもしれません。
暗号資産(仮想通貨)で決済を可能にするデビットカードのニーズはとても大きいと思われます。
これまで、ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)はトランザクションの承認にかかる時間の問題などから、決済手段として不十分だと考える人が少なくありませんでした。しかし、Centraをはじめとする暗号資産(仮想通貨)デビットカードの登場によって決済通貨としても十分通用するようになりました。
今後暗号資産(仮想通貨)のメジャーな決済手段になる可能性が高く、将来性が非常に高いサービスだといえるでしょう。
Centraが他の暗号資産(仮想通貨)デビットカードに対しどれだけ差別化できるかというのが今後の課題になりそうです。
通貨名:Centra(セントラ)
通貨単位:CTR
ICO開始:2017年7月
発行上限:68,000,000CTR
承認方法:PoW
公式サイト:こちら
Centraでは、ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、リップル、Zcash、モネロ、DASH、CTRが決済に利用可能です。
大まかな決済の流れとしては、
という形になります。
このように通常のデビットカードと全く同じ感覚で暗号資産(仮想通貨)決済ができる一方、Centraを利用するためには会員登録とCTRによる年会費の支払いなどが必要です。
では、会員の詳しい条件を見ていきましょう。
会員は、カードの色によって全部で三種類存在します。なんかクレジットカードみたいですね。
これらのカードを発行する条件として、ユーザーは一定数以上のTRCを持っていなくてはいけません。そして、カードで買い物を行うと、その額の数%が本人にキャッシュバック、そして買い物額の0.8%がCRTトークンになってCTR保有数に応じてユーザーに再分配されます。
これが一番スタンダードなカードです。以下、特徴を列挙します。
年会費:50ドル(支払いはCTRで行う)
発行条件:50CTR以上の保有
一日の利用上限:5000ドル
一日の引き下ろし上限:500ドル
キャッシュバック:0.2%
ブルーカードよりゴージャスになりました。そのぶん年会費、発行条件を満たすための必要額、利用上限、引き下ろし上限の桁がだいぶ増えました。
年会費:100ドル分のCTR
発行条件:10,000CTR以上の保有
一日の利用上限:20,000ドル
一日の引き下ろし上限:1000ドル
キャッシュバック:0.5%
これが最上位に位置するカードです。なんと、従来のサービスに加え、24時間コンシェルジュが付くという贅沢さ。また、バブルを髣髴とさせるチタン製カードへのアップグレード(見た目が変わるだけ)も可能です。
もちろん発行には今まで以上のCTRが必要になります。
年会費:500ドル分のCTR
発行条件:100,000ドル
一日の利用上限:100,000ドル
一日の引き下ろし上限:3000ドル
キャッシュバック:2%
CTR以外に7種類ものメジャーな暗号資産(仮想通貨)に対応しており、ビットコイン以外にもそれらの通貨を主に利用しているユーザーも手間なく利用できます。
また、多数の通貨に対応していることで、対応通貨のうち今後価値が下がりそうなものを選んで決済することでちょっとお得、というテクニックも使えます。
今後も対応通貨を増やしく予定だそうなので、どんどん実用性が上がっていくことに期待できそうです。
デビットカードには、VISAとMastercardという二大大手企業が存在しています。Centraはそれらのうち、Mastercardと提携しており、世界中の加盟店で利用することができます。一方、VISAは2018年1月初旬に、自社と提携して暗号資産(仮想通貨)系デビットカードの決済を行っていたWave crestという企業に対し、提携の打ち切りを打診し、これによってTenXなどの多くの暗号資産(仮想通貨)系デビットカードが使えなくなりました。
それに対しCentraはMastercardと提携しており、いまのところ発行会社の提携解除などの大きなアナウンスがありません。ただし、このことが「イコール提携を切られる心配がない」ということではないので注意してください。
CentraはICO公開の際に、メイウェザーなどの有名人を起用して大々的にキャンペーンを行いました。その際に、ICOに投資するリスクや、有価証券への投資との違いといったことの説明を十分に行わなかったとして、なんと証券法違反で集団訴訟されてしまったのです。
もちろん、このことは現在のCentraに問題があることを意味しません。しかしながら、「集団訴訟された」という事実によって敬遠される可能性はあるでしょう。
再三カード会社の提携の話をしていますが、これで最後なのでもう少しお付き合いください・・・。
このリスクは、VISA系の多くの暗号資産(仮想通貨)デビットカードが使えなくなったことで明らかになったように思います。
というのも、今回の使用停止の原因って暗号資産(仮想通貨)プラットフォームの開発者側に大きな非があるわけではないんですよね。サービスの仲介役となるカード発行業者に不備があったせいでこのような事態になったわけです。
つまり、「決済を担当する大企業⇔カード発行会社⇔プラットフォーム開発者」というデビットカードの構造上、避けられないリスクになっているわけです。
もしCentraのカード発行元も似たような問題を起こして、MastercardがVISAと同じ決断を下した場合、CTRの価値もがくっと下がることが予想されます。実際、TenXの通貨PAYの価格は使用停止のアナウンス後に約30%下落しています。
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Centraの公式ウォレットです。Centraカードを使う際にはこのウォレットにCTRを含む各種暗号資産(仮想通貨)を保存しておかなくてはいけません。
ブラウザ版とスマホアプリ版が存在していて、利用には会員登録が必要です。
MyEtherWalletでは、イーサリアムとイーサリアムトークン(ERC20トークン)の管理を簡単に行うことができるデスクトップウォレットで、CTR以外にもERCトークンを保有している場合にオススメです。MEWは、ブラウザから簡単に利用でき、安全性も結構高いため、オススメです。
詳しい使い方についてはこちらの記事をご覧ください。
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利用が止まったのはVISAと提携していたデビットカードのうち、Wave crestという決済仲介会社が発行母体になっていたものだけです。
ですから、Mastercardと提携しているCentraは問題なく使用することができます。
現状では会費、会員クラスの決定、そしてカードの決済通貨の一つという3つの役割しかありません。
暗号資産(仮想通貨)をデビットカードを介すことで実用的な決済手段にするサービス、かなり将来性がありそうですね!ただカード会社がこのサービスに対してどのような対処を今後とるのかに大きく注目する必要があります。
また、Centraが競合とどう差別化するのかにも注目したいところです。